診療のご案内

Medical Treatment Guide

レントゲン検査で,
さらに細かな異常を見逃さないAIシステムを導入しました。

患者さんの被ばくをできるだけ低く抑えながら、きれいに撮影が可能な最新のデジタルレントゲン検査を導入しました。

体の様々な部位を撮影することができますが、当院では主に胸部にある臓器(肺・心臓・大動脈など)の撮影に用います。

息切れや胸の痛み、咳や痰の原因を調べることが目的です。患者さんには実際にレントゲン画像を一緒にみていただきながら結果を説明します。そのほか骨粗しょう症の診断のため、骨密度測定にも用います。

内科医として20年以上,呼吸器内科専門医として13年以上胸部レントゲン検査を見続けてきましたので,胸部を専門としない医師に比べて格段に多くの胸部画像診断を行ってきた自信がありますが,それでも未だに判定は難しいと感じることがあります。総合病院ならば多くの医師と相談して診断を行うことができますが,クリニックではなかなか難しいときもあります。そんなときのサポートとして,AI技術を用いた画像診断システムを導入しました。(2023年9月)

導入したのは,富士フイルム株式会社「胸部X線画像病変検出ソフトウェア CXR-AID」です。これは胸部レントゲンの診断を得意とするAIシステムです。肺炎や肺がん,肺結核などの病気はもちろん,昔の病気の傷あとである癒着,古い炎症のあとなどのビッグデータと比較し,患者さんのレントゲン画像から「なにかの病気かもしれない疑わしい部分」を指摘し,私の診断の手助けをしてくれるシステムです。

患者さんにとっては,検査そのものは今までの胸部レントゲン検査と全くかわりはありません。撮影した画像をAIが認識し,異常部分に色をつけて表示します。

上の2枚の画像が胸部レントゲン画像です。左側が通常の胸部レントゲン,色がついているのがAIシステムを通した胸部レントゲンです。

通常のレントゲンでは左側の肺にやはりぼんやりと白い影が見える程度ですが,AIシステムを通すと煌々と光っていることがわかります。下段のCTでしっかり調べてみると,どうやら肺がんが疑わしい画像です。

草ヶ谷医院では2023年9月8日以降,すべての胸部レントゲン検査でAIシステムを使用します。
これはすべて医院の負担でおこないますので,患者さんには追加の費用は発生しません。

AIシステムで指摘されたすべての異常をすぐに調べる必要はありません。過去の画像を比較することも大切です。
過去の画像と比べて明らかに目立った異常であれば,より精度の高いCTなどの検査を当日行うことができます。

私は今までに沢山の肺の病気の患者さんをみてきました。中には「肺がん」が進行した状態で発見され,治療ができないほど進行していた方もいました。
実は私の祖父にあたる草ヶ谷医院の初代院長も,「肺がん」で命を落としています。

草ヶ谷医院にご縁のあった患者さんで,「手遅れの肺がん患者さん」に出会いたくありません。できるだけ早く検査を受けてもらって,適切な診断や治療に結びつけていきたいと思っています。
一人でも多くの患者さんを受け入れ,正確に診断をつけられる準備をして,草ヶ谷医院の理念の一つである「安心・安全な医療を提供して,患者さんから信頼され,愛されるクリニックへ」とつながるように努力して参ります。

こんな方におすすめ

日本における「がん」による死亡の第1位は「肺がん」です。

肺がん死亡を減少させる為には肺がんの早期発見、早期治療が有力とされています。
従来の胸部X線検診と比較して、CT検診による肺がんの発見率は10倍程度高く、発見された肺がんは早期がんである比率が高く、その治療成績も良好とされています。

検診においてほとんどが健常者である受診者に対して、通常診療と同等の方法でCT検査を実施することは、放射線被ばく等を考えると適切であるとはいえません。

そこで従来のCT検査よりも放射線量を10~15分の1に抑えて、被ばく線量を最低限に抑えたCT検査が「低線量肺がんCT検診」になります。

肺がんCT検診

日本人の死因の第1位は悪性新生物(いわゆるがん)です。
とくに肺がんで年間に亡くなる方は74,328人(年)と,がんの中でも最も多く,非常に予後が悪いことが知られています。

肺がんは進行した状態で発見された場合,残念ながら根治は難しい病気です。
そこで,早期の発見と早期の診断・治療が非常に重要となります。
早期肺がんであれば, 手術や放射線治療,あるいは薬物療法で,治癒につなげることが可能となります。
肺がん検診としては胸部エックス線検査(レントゲン検査)が一般的に行われていますが、 実はレントゲン検査で早期の小さな肺がんを発見するのは困難です。
そのためより小さな病変を発見することができる胸部CTを検診として行う施設が増えてきています。 CT検診による肺がんの発見率はレントゲン検査に比べて10倍程度高く, また発見された肺がんは早期がんであることが多く,治療成績も良好とされています。

しかしながら,検診では多くの方が健康な方のはずですので,病気をもっている方に対して行う通常のCT検査と同等の方法をとるのは,放射線被ばくを考えると適切ではありません。
その問題を解決するため,従来のCT検査より放射線被ばく量を7~10%以下程度に抑えて被ばく量を最低限に抑えたCT検査が,「低線量肺がんCT検診」です。

当院では低線量肺がんCT検診を行っています。
肺がんをできるだけ早期に発見し, 適切な治療に結び付けることで,肺がんで死亡しないようにすることが大きな目的です。

CT検査では,肺がん以外の呼吸器の病気
(肺炎,肺気腫,抗酸菌感染症,気管支拡張症,間質性肺炎など)や,
肺以外の病気(心臓や血管の動脈硬化像,乳がんなど)が発見されることもあります。
肺がん以外の病気が見つかった場合でも, 呼吸器内科専門医,アレルギー科専門医として,適切に診療を行っていきます。

検査時間

診療日はいつでも対応いたします。撮影にかかる時間は5分程度です。
(混雑時はお待たせすることもありますのでご了承ください。) Web予約,電話予約も可能です。

費用

7,700円(税込) 自費診療となります。
精密検査が必要と診断された場合は,それ以後の診療には健康保険が適用されます。

検査結果

検査結果は1週間以内に郵送でお手元にお届けします。
医師から直接説明を希望される場合には、お声がけください。

低線量肺がんCT検診の特徴

図のように、同じ肺がんもエックス線検査とでは見え方が大きく異なります。
レントゲンでは心臓など他の臓器と重なって見えづらい場所も、CTでは明確に確認することができます。

★レントゲン写真
(右肺の下にぼんやりと影があります)

★CT写真
(左のレントゲンのCT画像:右下葉の肺がん)

CTは分解能に優れており、胸部エックス線検査では見えない小さな影や薄い影もしっかりと確認できます。

★レントゲン写真
(両側の肺におぼろげな白い影がみえます)

★CT写真
(CTでは粒状の影やかたまり状の影が
しっかり確認できます。)

低線量肺がんCT検診の方法

検査台にあおむけに寝ていただき位置調整をしたあと、数秒間呼吸を止めている間に、
肺の全体を細かく撮影します。 得られたデータをコンピュータが計算し、約1mmごとの体の断面図を作ります。

当院のCT検診では、最先端のCT装置と被ばくを低く抑える技術を用いるため、
実効線量で1mSv(ミリシーベルト)以下という非常に低い線量で検査を行うことができます。

こんな方におすすめします

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