院長コラム

Director's column

坂道や階段で息切れしませんか?

COPD慢性閉塞性肺疾患について

タバコで肺や気管⽀が傷ついておこる「肺の⽣活習慣病」で、⽇本には530万⼈の患者さんがいるといわれています。
でも実際に診断されている⽅は22万⼈程度です。
COPDという病気が有名じゃないため、⾃分がCOPDだと気づいていない患者さんが、それだけ多いのです。

Q.COPDの症状は?

⻑くつづく咳や痰はありませんか?
そのほか、坂道や階段で昔より息切れが⽬⽴つことで症状にきがつく⽅もいます。
年のせいだと思っていたら、実はCOPDだったということも珍しくありません。

Q. COPDでは、肺や気管⽀で何が起こっているの?

タバコの煙が細い気管⽀に炎症を起こし、咳や痰が多くなります。
気管⽀の内側が狭くなり、空気の流れが悪くなります。
炎症で肺胞の壁がこわれ、古いゴム⾵船のように弾⼒がなくなり、空気をうまく吐けなくなります。

Q.COPDはレントゲンでわかるの?

レントゲンでは肺が過度に膨張して⼤きくなっているのが特徴です。
CTでは、肺が壊れて空気が多くなると全体に⿊くなっているのがわかります。

Q.⼀番⼤事な治療は・・?禁煙!

たばこをやめれば、その後の肺機能の低下はたばこを吸わない⼈とほぼ同じになるとされています。
禁煙は最も重要です。

Q.そのほかの治療は?

治療の中⼼は気管⽀拡張薬です。主に気管⽀のみに作⽤し、全⾝的な副作⽤が起こりにくい吸⼊薬を使います。
吸⼊薬で気道を広げると空気の通りがよくなり、苦しさが減ります。
急に病院を受診したり、⼊院したりするリスクを下げる効果も期待できます。

ムリのない範囲で体を動かして体⼒をつけ、悪循環を改善することが⼤切です。

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