院長コラム

Director's column

ながびく咳で困っていませんか?
咳ぜんそくかもしれません?!

ながびく咳の原因として、⽇本では最も多い病気です。
夜から朝にかけて⼀番症状が出やすく、発作的にむせこむような咳が特徴です。煙やにおいがきっかけになったり、季節の変わり⽬の寒暖差や気圧の変化の影響で咳が出はじめることもあります。
のどから肺への空気の通り道の気管⽀が、様々な刺激に過敏になって、咳が過剰にでるのです。

Q.咳ぜんそくの症状は?

✓寝る前から早朝にかけて悪化することが多い。
✓ 気温や気圧の変化が咳のきっかけとなる。
✓ ⾹⽔のにおいや煙(線⾹、花⽕)に敏感
✓ 会話や電話、歌のとちゅうで咳が出始める
✓ ゼイゼイ・ヒューヒューといった⾳はしない
✓ 季節や特定の時期に繰り返す

Q. どうやって診断するの?

① 問診で咳ぜんそくらしさを探す。
② 呼気⼀酸化窒素(NO)検査
③ 気管⽀拡張薬が効く
④ 症状や胸部レントゲンから、ほかの原因を除外する
すべての特徴がそろわないこともあるため、治療の反応をみながら、別の原因についても注意を払って様⼦をみていく必要があります。

呼気NO検査機器

Q.咳ぜんそくの治療は「吸⼊ステロイド&気管⽀拡張薬」

気管⽀の粘膜が⾚く腫れ、炎症をおこしていること、空気の通り道が狭くなって過敏になっていることが咳の原因です。
吸⼊ステロイド薬は、炎症を抑えますが、効果が実感できるまで数⽇かかります。気管⽀拡張薬は、すぐに効果を実感できますが、炎症を抑える効果はありません。
そこで、この2剤をあわせて使うのが有効になるのです。

Q.治療しないとどうなるの?

適切な治療を受けないと、約3割 の患者さんが典型的な気管⽀喘息に進⾏した⼀⽅、早期に適切な治療を受けると進⾏はみられなかったという報告があります。

Q.いつまで治療を続けるの?

吸⼊療法を開始すると、初めて吸⼊した直後から効果を実感し明らかに咳が減ります。
数週間治療を続けると、「咳はない」または「気にならない程度」になります。

しかし治療を中断すると咳喘息が再発する場合が少なくありません。いつまで治療を続けたら良いのか?
残念ながらまだよくわかっていません。

草ヶ⾕医院では、咳の強さや患者さんお⼀⼈お⼀⼈の背景をふまえて、その⽅に最もあう吸⼊⽅法を⼀緒に考えていきます。

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