院長コラム
Director's column
秋の花粉症について
花粉症と聞いたら,多くの方が春先のスギ花粉症やヒノキ花粉症を思い浮かべるのではないでしょうか?私もスギ・ヒノキ花粉症があるので,イメージとしては春が強いですが,実は秋にも花粉症はあります。9月~11月にかけて,鼻水や鼻詰まり,妙に咳がでるといった方は,秋の花粉症かもしれません。
Q.秋の花粉症って?
花粉症のようなアレルギーの原因となる植物関連のアレルゲンは,非常に多く報告されています。実は花粉症の方のうち,10~15%程度が秋に症状がみられます。秋の花粉症の原因の主役たちは,ブタクサ,ヨモギなどのキク科の植物が有名です。
ブタクサやヨモギは,生活している環境の中に実はあふれています。
河川敷やどこにでもある公園や空き地など,皆さんが日々通り過ぎている町中にも多く生息しています。
すこし涼しくなってきて,秋の花粉症であることに気づかないまま気持ちよくジョギングや散歩などをしていると,妙に鼻水が出たり,空気の通り道がムズムズするようになって,知らない間に症状が悪化してしまうケースもあります。
これらの草木の花粉は,スギやヒノキの花粉とは違って,あまり遠くまでは飛びません。せいぜい数メートル~10数メートル程度に飛び回る程度ですが,あまりに身近にあるために,うっかり花粉をあびることが少なくありません。
ブタクサは実は日本でもっとも最初に知られた花粉症で,今や隆盛を誇るスギよりも歴史があるのです。このような方は,秋の花粉症症状があるかたはご自身の生活動線を見直して,症状が出やすい場所には近づかないなど,適切に対処することが大切です。
Q.意外と知られていない花粉症のシーズン
Q.花粉症かもしれない?と思ったら,この症状を確認
花粉症と疑う症状は,下記のようなものが挙げられます。
- 無色透明な鼻水が妙にでて,なかなか治らない
- 鼻づまりの症状が続いている
- くしゃみや目のかゆみが続く
- いつもより微妙に体温が高いと感じる日々が続く
- においや味が分からない
- 口が乾きやすい
- のどの奥がムズムズする
上記のような症状がでている場合,もしかしたら花粉症かもしれません。
花粉症なのか違うのか気になったら,一度アレルギー専門医の外来を受診することをおすすめします。